鹿児島観光スポット、鹿児島紡績所技師館に訪れる。Visit Kagoshima sightseeing spot, Kagoshima Spinning Works Engineer’s Hall.

鹿児島紡績所技師館は、異人館とも言われてとても優雅な作りです。明治天皇も宿泊されており、非常に豪華な作りです。一時的に移築されたが、従来からある土地に戻され、これは、現存しています。
異人館は、一般的に山手にあることが多い。
しかしこの異人館は、紡績を伝承する英国人のために建築されており、1階は、主に、世話する人、警備する者の居住空間でした。ですから、1階に畳の部屋が存在しています。
紡績工場を稼働するためには、蒸気機関や機械類の組み立て、セッテイング、原料ミキシングの調整、試運転などの相当の専門知識と経験を要した。
英国で機械を買い付けた薩摩の学生に同行した視察員たちは、同時に技術者を鹿児島に招いて自前で創業出来るまで準備と指導を要請しました。
これらの指導料金は、非常に高額でした。そうして、彼らのために建てた宿舎が技術館、通称異人館です。
木造瓦葺きで、コロニアル調レジデンスにはマントルピースも設けられていた。錦江湾越しに桜島を眺める張り出しが特徴的で、竣工当初の回廊部は建具のないベランダだった。
設計は英国人と考えられています。この建物は、世界文化遺産、並びに国指定重要文化財に指定されています。
1885年 島津家28代斉彬が、中村紡績所(現真砂町)設立手織りで錦布を生産。
1865年 島津家29代忠義、五代友厚ら視察団と留学生の合計19名を英国に派遣。
1886年 五代らの帰国後、英国人技師たちが到着。紡績工場と技師館建設に着手。
1867年 紡績工場完成、創業開始。日本初の近代紡績工場と技師館が誕生。
1868年 技術伝承が終了したとして英国人技師、3年の契約期間満了前に帰国。
1872年 大砲製造支配所となり、明治天皇が来て、昼食会場として使用。
1877年 西南戦争に際して、仮病院として使用。
1882年 鶴丸城跡に移築。鹿児島学校の校舎として使用。
1897年 鹿児島紡績所が閉鎖される。
1936年 明治天皇臨幸記念館として保存のため、現在地に移築。
1945年 戦後、連合軍に接収。
1951年 鹿児島市に返還。
1962年 国史館に指定される。
1962年 国重要文化財に指定される。
2015年 「明治日本の産業革命遺産 製鉄 製鋼、造船、石炭産業」が世界文化遺産に登録される。
このような沿革があります。
まず、注目したいのは、英国の技師団の指導年数です。派遣が、1865年。帰国が、1868年であるところである。
当時の技術は、非常に難しいもので、かなり習得に時間がかかるとされていました。数十年の月日がかかるとされていました。ある程度の知識があった日本人でしたが、こうも短期間に取得できるものではないもので、当時は、「東洋の奇跡」と言われたそうです。
織物を作る機械は、非常に高価なもので、4台だったそうです。
その1台が、トヨタ自動車の先代創業の豊田自動織機の記念館が、愛知県名古屋市にあります。私は、そこの記念館に行ったことがあります。
トヨタ産業技術記念館
〒451-0051 愛知県名古屋市西区則武新町4-1-35,ここに当時の機械が保存展示されています。とても興味深く見学したことを今でも思い出すことができます。
少し話は、外れますが、トヨタ自動車の豊田家は、1代で何か、事業を立ち上げることが、伝承されています。ですから、現在トップの豊田章男氏も今、新しい事業を始めているのです。
話は戻りますが、このように、異人館で、世界に話題になる程、短期間で技術を習得できたのは、とても誇らしく感じます。
日本は、産業革命を乗り切りました。これは、日本だけではできないことで、色んな国々の助けがあったからです。世界が連携すれば、不可能が可能になります。
これは、志を高く持ち、相手を尊敬し、互いに信頼があってこそ、出来ることです。時に、人は、近道を選びたくなります。アンフェアで、簡単に物事を処理しようとします。しかし、勉強に近道はありません。
遠回りに見えますが、「ごく当たり前の事」を愚直にすることが、大切です。
それは、簡単なことではありませんが、これは、大きな成果を生み出すことになるのです。
このように、「東洋の奇跡」と言われたことは、とても心に響きました。







1階は、粗末ですが、英国人が居住したとされる2階は、優雅です。

このように今も大切に保存されている異人館があります。
こんなエピソードもあります。明治天皇がいらした時に当時のメディアは、発達していないので、誰も天皇のお顔も知らないので、誰が明治天皇なのか、戸惑ったそうです。今では、考えられないようなハプニングが、あったようです。
歴史を辿ると面白いことが発見できます。ぜひ、鹿児島に行ったら、観光したいところです。
説明カタログから引用があります。

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